刑事施設の社会的役割や受刑者の処遇等に関する学習プログラム
名城大学では、そのビジョンの1つとして、「多様な経験を通して、学生が大きく羽ばたく『学びのコミュニティ』を創り広げる」ことを掲げています。しかし、法学部では、教室で講義や演習を実施する座学が学びの中心となりがちであり、「多様な経験をする」ことが難しい面があります。そこで、さまざまな学生が集い、刑事施設や受刑者の処遇を体験的に学ぶことで、ひいては社会問題を意識するなど、学習の幅を広げていきたいてと考えています。
刑事施設に収容されている方の中には、貧困・障害などさまざまな問題に直面しており、支援を必要とする方も少なくありません。施設見学等を通じて抱いた社会問題に関する興味関心をファースト・ステップとして、大学在学中だけでなく卒業後も学び続けてほしいと願っています。
「刑務所」と聞いた時に、どのようなイメージをもつでしょうか。一般的な刑務所のほかに、女性刑務所、医療刑務所、少年刑務所などさまざまな種類があり、それぞれの刑務所ごとの特徴もあります。次のページでは、当プログラムで見学した刑務所について学生がまとめ、その情報を集積することで、「日本の刑務所」に関する知識を深めていきたいと思います。
また、これから刑務所見学に行くという方の「事前学習」にも役立つような内容を目指していきます。
当プログラムは、刑事施設に対する理解を深めることに重点を置いています。そのためには、刑事施設と他の施設を比較し、両者の違いを理解することも有用ではないでしょうか。このページでは、たとえば「少年院」の果たす社会的役割を理解することで、ひいては刑務所等の刑事施設に対する理解も深めていくことを目指しています。
犯罪や非行を行った者と関連する施設・機関としては、上記の刑務所や少年院がもっともイメージしやすいと思われます。
もっとも、そのほかにもたとえば「少年鑑別所」とはどういった施設でしょうか。また、警察や税関といった施設も刑事法の世界にかかわります。
時間の許す限りではありますが、こうした施設も見学の対象とすることで、刑事施設に対する理解をさらに深めていきたいと思います。