9月13日水曜日、岐阜県の岐阜刑務所に行ってきました。
大学から約1時間半くらいバスで揺られ、山と田んぼに囲まれた刑務所に到着すると、刑務官の方たちに迎い入れてもらい、まずは会議室で刑務所の概要を学びました。刑務官の方は、見学の前は少し怖い人が来ると思っていたのですが、親しみやすい方で話が頭にスッと入ってきました。
そしていよいよ受刑者の人たちがいるエリアの見学に入ると、少し雰囲気が変わり、緊張感が漂ってきました。
最初に入った面会室では隣室で受刑者の方が実際に面会していたり、作業の工場では普段の教室でいえば2、3個隣の席程度の距離で実際の作業を見学できたりと、とにかくとても間近な距離で実際の様子を感じ取ることができました。
他にも医務室や調理室、運動場など様々な施設があり、特に調理室では職員さんではなく受刑者の方たちで調理をしているということを知り驚きました。これは掃除や洗濯など他のことにもいえますが、自分たちのことは自分たちでやるということを身につけさせることで社会復帰したあとの生活を円滑に進めるようにするためとのことでした。
さらに進んでいくと、実際に受刑者の方が生活している単独室があり、そこには想像していた殺風景な"檻の中"というイメージとは少し違い、テレビや本などがある部屋という感じでした。
最後に防音室と保護室という受刑者が暴れたり騒いだりしたりするときに収容する部屋を見学しました。この部屋は物一つなく異様な雰囲気に圧倒されました。様々な刑務所を訪れている萩野先生も、実際に入るのは初めてということで、とても貴重な経験でした。
見学が終わると会議室に戻り、質疑応答の時間をとっていただきました。様々な質問に答えていただき本当に親しみやすく、また、とても分かりやすく答えていただきました。この質問の時間で学んだのが刑務所という施設は刑罰というのはもちろんのこと、"社会復帰"をさせるための施設でもあるということです。こうした両面があるため、刑務官と受刑者の距離が近すぎることもダメであり、逆に遠すぎても受刑者の方が人間不信に陥ってしまうそうです。このような話を聞き刑務所についてさらに深く考えることができました。
今回見学させていただいた岐阜刑務所の職員や刑務官の皆さん、また、このような機会を設けていただき貴重な経験をさせてくださった萩野先生、ありがとうございました。